【デンマーク発祥!大人の学校 Folkehøjskoleに行ってみた。】
Hej! どうもこんにちは!さくらんぼです。
デンマークの11月中旬の段階で日の入りは4時台になってきました。はい、暗い!
今回はデンマーク特有の大人の学校Folkehøjskoleについて!
今回私がお邪魔してきたのはINTERNATIONAL PEOPLE'S COLLEGEというFolkehøjskole。
コペンハーゲンの中心街から電車で1時間ほどの場所にありました。
ここINTERNATIONAL PEOPLE'S COLLEGEは
国からFolkehøjskoleの中でもGlobalな分野に特化している学校で政府から認可されています。
1918年に第一次世界大戦が終わり世界が平和に向かって動き始めている1921年に平和イニシアチブとしてこのINTERNATIONAL PEOPLE'S COLLEGEが設立されました。そのため、一般的なFolkehøjskoleでは50%以上がデンマーク人である必要があるのですが、この学校の生徒は世界27カ国から集まってきていて、生徒の国籍に制限はないのだとか。
[可愛らしい豊かな緑に囲まれた校舎]
[Folkehøjskoleの創設者 Grendtvig]
- Folkehøjskoleの3つの信念
- 民主主義 democracy
- 人生のための学び lesson for life
- みんなのための教育機関 public education
1840年台からデンマークでは民主化の動きが始まりました。その時代の流れの中で1844年に設立されたのがFolkehøjskole!
この時のデンマークの教育はまだ体罰が行われていたり成績評価が最も重視されていました。
💁♂️創始者Grendtvigの考え
今のような(1840年代)教育環境は、学生のネガティブな感情が学ぶ動機を作り出す。
そうではなく、学生が学びたいから学ぶ、ポジティブな学びの動機から教育を受けられるような学校を作りたい!!!
→その結果創立されたのがFolkehøjskole。
ここでは17歳以上であれば誰もが自分が受けたい科目や内容の教育を受けることができるんです。
知識、理論的なことを学ぶと同時に、自分の価値観や人生観を見つめ直すことに焦点を置いています。
[このFolkehøjskoleは寮も付いています!]
[みんなでご飯を食べるダイニング]
大きな窓から光が入ってくる可愛らしいダイニング。私も一緒にお昼ご飯を食べさせてもらいました〜😋
昔はFolkehøjskoleの周りには畑が多く、仲間と畑仕事をして実際に体を動かして学ぶことを大切にしていたそうで、その風習を継承するべく、ダイニングなどの共用スペースは、
使っている本人自分たちで交代で掃除したり皿洗いをしたりしているようでした🤔
[みっちり詰まった時間割]
朝ご飯もお昼ご飯も夜ご飯の時間も決まって
いて毎朝全校集会がある。全校集会では連絡事項の他に、Folkehøjskoleの歌を歌ったり世界で起きているニュースなどを共有したりします。
フレキシブルなバージョンの高校みたいな雰囲気です。
[Development managementの授業に潜入!]
世界の社会問題についてそれぞれグループに分かれ調査を行う。
[Theater productionの授業に潜入!]
授業を通して自分たちのオリジナリティを織り交ぜつつ、グループで1つの演劇を完成させる。
ディスカッション、グループプロジェクト、プレゼンテーション、体を実際に動かして行う授業などが非常に多いことを感じました。
人クラスの人数が少なく、15人ほどであることも発言しやすい雰囲気を作り出していたように思います。
- 校長先生であるSøren Launbjergさんとのお話
[元ミュージシャンで科目は音楽、演劇担当。ダンディな上に考え方もとても素敵な方☺️]
①生徒数、教師数は何人ですか?
生徒は98人。教師は常勤、非常勤、生活面担当、調理師なども合わせると全体で32人かな。
全員が名前を覚え合っていたり全体で家族のような雰囲気を作り出す努力をしているよ。
②どんな人たちが集まっているんですか?
27カ国から生徒が集まっていて
夏の短期コース(1週間〜)には沢山の年配の方も来られるね。
春コース(24週間)秋コース(18週間)にはそれぞれギャップイヤーを取っている生徒[18〜21歳くらい]が多いけれどセメスターによって40歳くらいの人もいたりするから、年齢はまちまちかな。
③このFolkehøjskoleってどうやって成り立ってるんですか?
Free School System(教育省に作りたい学校の目的と価値観を共有して受諾が下りれば国が補助金を出してくれるため誰でも学校を作る権利があるという制度)を利用すれば学校を作ることが可能なんだ。
そこが認められれば、Folkehøjskoleの科目や教科書は学校側の自由で国が指定してくることはないよ。
ただし、もちろん毎年事細かにFinancial reportを書かなきゃいけない。
教育内容は本当にフレキシブルだけれどお金に関しては使い道までも国が管理してるんだ!
④この学校の教師になるにはどのような資格が必要ですか?
基本的には何も必要ないんだ。
このFolkehøjskoleでは実際に教育の資格を待っていなくても、過去に第一線で活躍していた人など、強い信念を持ち、いい教育者になりそうなのであれば、先生なることができるよ。
*公立の小中学校の先生になるには教育の専門学校の資格が必要
*高校の先生になるには大学院卒業の資格が必要
- 生徒たちにもインタビュー ~この学校のどこが好き?~
[ドイツから来たギャップイヤー中の生徒]
このFolkehøjskoleの好きなところは
世界中の色んな国から来た生徒たちと出会えて一緒に学べる環境にワクワクするよね。後、ここだとテストも成績もないから、次のテストのために勉強するんじゃなくて、本当に学びたいから学校にくるんだ。やらなきゃいけないからじゃなくてやりたいから。それもFolkehøjskoleの好きなところ!
[ベルギー出身のギャップイヤー中の生徒]
多様性の中で、ただ勉強するだけじゃなくて周りの子たちと生活する中で自分の人生について考えられるところがいいと思う。
取れる教科の分野の範囲が広いのもめちゃくちゃいいよね!あと、作ってくれるご飯が美味しい(笑)
ヨーロッパ諸国から来ている生徒の多くは高校を卒業したてのギャップイヤーを取っている最中であった。日本をはじめとするアジアの国にはギャップイヤー制度が浸透していないため、アジア諸国出身の生徒は大学を休学して来た人、仕事を辞めてきた人が大半であった。
国に対して高い税金を支払っていても、
自分たちの暮らしの中で使われているのをちゃんと感じることができる。
やからこそ国も国民を信頼しているし、国民も国を信頼することができてるやと感じました!
この信頼は88%という投票率の高さから来ているのかなぁとも思います。
小中学校のころから政治について自分の意見をちゃんと持って話す機会が作られていることも政治参画に積極的な国民を育てることに繋がってるんやなぁと。
デンマークは世界一幸せな国だと言われていますよね。
幸せとは実に主観的なものでその人の価値観次第で何が幸せなのかは全くもって変わる。
でもその1つの基準としていえるのが幸せ=自分の今の環境に満足できているかだと思うのですが、
デンマークの場合、特に国や社会福祉制度に対して満足している人が多いように感じます。
国や社会福祉制度は自分の生活に直接的にも間接的にも関わってくる要素。
それは、間違いなく人々の幸せの理由に繋がっているんやろなぁと思います😳
「幸せはどんな時で自分次第で感じられるもの」
それでは長くなりましたが
今回はここまで!!
具体的にどのようなクラスがあるかなど、もっと知りたい方はINTERNATIONAL PEOPLE'S COLLEGEのWebsiteへ!
↓↓↓↓
Hej hej!!