【フィリピンでデング熱に感染したら?予防・症状・治療法まとめ】
どうもこんにちは。さくらんぼです!
今回の記事で文字に残しておきたいのは、
私が去年(2019年)12月に苦しめられた憎きアレ。
そう、
デング熱。
FORTH|最新ニュース|2016年|デング熱と重症型デング熱について (ファクトシート)
うん、なんか太字にするとパワーワード感が。笑
名前だけ聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
2015年夏、代々木公園でデング熱を持った蚊がいるとのことで大規模な蚊の駆除が行われたことを覚えている方もいるのではないかと思います。
そんな日本では事例の少ないデング熱ですが、
蚊が発生しやすい気候の地域、フィリピンなどの東南アジア諸国では毎年多くの人が犠牲となる病気として知られています。
フィリピンでは2019年の一年間で、16万件以上のデング熱の感染者、うち720人が死亡するという統計結果もでており、国を挙げて対策に
取り組んでいるもの犠牲者は後を絶ちません。
今回は、
フィリピンで実際にデング熱、デング出血熱にかかり、現地の病院に入院→完治した私が、
デング熱について皆さんに知って頂けるようまとめました。
1. 予防法 ~ワクチンがないデング熱から身を守るには?~
特に病気が蔓延していると言われがちな国に、海外渡航をする際にはワクチンを打てと言われますよね。
しかし、デング熱はワクチンが
現在見つかっておらず予防注射たるものは存在しません。
(1粒1000円とかのめちゃ高額な錠剤があると聞いたことはありますが、毎日飲むとなると現実的じゃない💰)
それなら、
どう予防すればいいのでしょうか?
【デング熱の対策法】
デング熱は蚊で媒介される病気です。
なので一番の対策法は
蚊がいそうなところに行かない!
蚊に刺させない!
というなんともシンプルな方法。
山の方は行く際は、長袖長ズボン!
寝るときは蚊帳の中で寝る!
日々の中でしっかり対策をすることで、
蚊に刺される隙を見せないことが大切です。
悪虫退散!
【蚊除けグッズ】
フィリピンの蚊除けグッズの代表例がこちら。
Off lotion。
フィリピンで一般的に使われている蚊除けローション。
蚊除けローションがないときは、
アルコールを塗っている現地の友達もいますね。
私が滞在しているカミギン島の一般家庭で、こういった蚊除けローションを買っているお金がなかったりすると、ココナッツの炭を焚いて煙で蚊を追い払うという方法も取られていたりします。
ただ、この蚊除けローションは気休め程度に思って頂きたい。
経験上、長袖長ズボンを着てそもそも肌を露出しないということが一番の対策なのではないかと思います。
2. デング熱の症状
続いて症状について。
私が実際に経験した症状を辿りつつお話ししていきます。
【いきなりの熱発症、身体の痛み、頭痛】
ある夜中の1時頃。
急に身体が火照ってきた気がしたと同時に、
身体の節々の痛みを感じました。
熱を測ると聞くと39度後半。
インフルエンザの時の身体の痛さと感覚的に似ていて、身体が痛くて寝ようとしても寝られません。そこに激しい頭痛が加わり、意識もぼんやりとしてきます。
また、朝方にはいきなりの腹痛に加え、お腹も下すという体調不良のオンパレード。
ただ、不思議なのが咳も鼻水も全くありません。
歩いても誰かの助けを必要とするくらいにふらふらします。
【怪しいと思ったら病院で診察を受ける】
「これはやばい病気かもしれない」
と身体が自然に病院に行きたがるレベルだったので朝から病院へ直行。
はい、大事です。この感覚!
病院、絶対に行きましょうね。
意識が朦朧とする中、受けた検査は尿検査と血液検査。人ごみがすごい病院の中で1時間結果待ちをするのもかなり辛かった覚えがあります。やっと呼ばれたと思って医者と会うと、初めはUTI (尿路感染症) だと判定されました。
しかも、診断された医者からは「UTIだなんて男と寝すぎだ!」などと馬鹿にされ、周りにいた患者さんたちにも診断結果を散々に言いふらされたりも。笑
まぁそれは一先ず置いておいて、一度誤診を受けても治らなさそうであればしつこく根気強く病院に行くことが大切ですね!
【発熱から結果がでるまで数日かかる】
このUTIとの診断は誤診だった訳なんですが、その理由はデング熱の性質にもありました。
デング熱は熱が出てから数日間は、テストに結果がでません。
私は陽性と判断されたのは発熱4日目でした。
すぐにはデング熱陽性の結果がでないことは
覚えていて頂けたらと思います。
【不安定な体温と嘔吐】
解熱剤を飲んでいるときは下がるけれど効き目が切れるとまた39度まで上がってくるということを何度も繰り返しました。
デング熱自体の特徴として熱が上がったら下がったりすることが挙げられるのだそうです。
気持ち悪くなり、嘔吐の症状もでてきます。
ただ食欲だけはあったので解熱剤で36度まで下がっている時などはもう治ったかと思うくらいまで体調が良く感じました。
普通のデング熱は、この高熱が収まれば
致死性もなく特に心配もありません。
熱も4,5日ほどで収まるのが一般的なのだそう。
【デング出血熱の恐怖】
ただ、このような症状が出ると要注意、即入院する必要があります。私は救急車でミンダナオ本島の病院に運ばれました。
- 鼻を触っていないのに急に鼻血が出てくる。
- 歯磨きしていると歯茎から血が滲んでくる。
- 血を吐いてしまう。
- 身体の内部に痛みを感じる。(内臓の出血のためらしい、、、怖い)
以上は私が経験したものですが、まとめると
血が出やすく止まりづらくなるのです。
このような症状が起きるのは
身体の中の血小板の数が極限に少なくなるためなのだそう。
毎日の病院の血液検査の結果が怖くて怖くて。(このせいでPlateletっていう血小板を表す英単語を覚えてしまった笑)
血を吐いてしまう原因としては、臓器内での出血なども考えられ、デング熱によって肝機能が弱まるということも言われています。
3. フィリピンでの治療法
デング熱/出血熱の何が怖いかって、、、
世界中どこにも特効薬が見つかっていない。
状況に応じて医療機関での措置を受ければほぼ100%の割合で治る病気ではあるけれど、
重症化して治療環境が悪かったり、十分に綺麗な水を飲むことができないと致死率が20%以上にもなってしまうこのデング出血熱。
特効薬が見つかってない病気にかかると
「致死率もそんなに高くないし、死にはしないだろう」と頭でわかっていても心では恐怖心を感じるわけです。
今はCOVID-19の話題で持ちきりですが、特効薬が見つかっていない病気にかかることは身体的にも精神的にも苦しい部分があると感じています。
【現在の治療法】
で、現在はどのような治療が行われるのかというと
水を飲み、生理食塩水を点滴を通して身体に送り込むというもの。
デング熱にかかるとまず言われるのが、
「水を飲め」ということ。
女性で150cmほどの私は、1日に4Lは飲めと言われて、ヒィヒィ言いながら水を飲んでいました笑
(おかげで治療費はだいぶん安いんですが笑)
私の場合は、血小板数も致死的なレベルまでは落ち込まなかったため、発症から合計10日ほどで復活して無事に退院することができました。
ここで、もしも血小板数が落ち込みすぎてしまうと輸血の措置が取られるみたいです。
【信頼のできる方に付き添ってもらう】
この際に本当にお世話になったのが付き添いをしてくださった方々でした。泣
(本当に感謝しても仕切れません)
フィリピンの病院は、付添人がいることを前提としたシステムになっています。
例えば、注射針を打ってもらうのにも、病院に薬の貯蓄がなかったりして、近くの薬局に買いに行く必要があります。
熱で倒れそうになりながら、一人でその対応をするとなるとかなり厳しい。。。
付き添いをしてくださる方には迷惑をかけてしまうことは承知の上で、治ってからしっかりとお礼をしましょう。
4. まとめ
まさに身に染みて生かされているということを感謝しないといけないと痛感させられた出来事でした。
自分が何かを選択して行動している時には
いつも見えないリスクが伴っているのだということを可視化されて周りに迷惑をかけて
初めて気が付きました。
当時、ずっと看病をして近くで助けてくれていた方々には本当に頭が上がりません。
これ以上デング熱にかかる人が出ないよう、
そして、デング熱にかかってしまった方が過去の事例のソース記事として読んで少しでも情報を得られるようなものになっているといいなと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
今回はこの辺でm( )m
それでは!