さくログ

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【日本人が海外で投票するためには? ~在外選挙について~ 私たちのカミギンライフ vol. 8】

2019年7月、

今回の参議院選で在外投票できなかった私が自省も含めて、

現在の日本の在外選挙の制度についてのプロセスをまとめてみました。

 

調べていく中で、今の制度は在外選挙有権者にとって難しさがある

という現状も。。。

 

そんな中で沢山の人が、今の制度をしっかり理解して

大切な一票を水の泡にしないようにしてほしいと思います🥺

 

 

1. 海外で投票するためのプロセス
2. 在外選挙人名簿登録のための条件
3. 在外国民投票4のそり立つ壁
4. おわりに

 

1. 海外で自分の市区町村に投票するためのプロセス

 

ここで在外選挙で投票するための

プロセスをご紹介。

 

1.出国前

転出届を自治体に提出する

 

2. 現地に到着後

①在留届をネットで申請 

在留届 - インターネットによるオンライン在留届

②在外公館にて在外選挙人名簿登録申請書提出

外務省: 在外選挙関連申請書一覧

 

3. 3ヶ月以上の滞在が確認された後、日本の選挙管理委員会へ登録申請

 

申請は3ヶ月未満でもできるものの

在外公館が登録者の3ヶ月以上の継続的な滞在を確認する必要があるため、

日本の選挙管理委員会に登録申請が送られるのは、現地に住み始めてから3ヶ月後になります。

 

4. 2-3ヶ月後、在外選挙人証が交付される

 

日本の選挙管理委員会に登録申請されてから、2-3ヶ月後に在外選挙人証と投票用紙が

在外公館に送られてきます。

希望によって在外公館から、在留届に登録してある住所宛に送ることもできます。

 

5. 投票

①在外公館での投票

期間:

選挙の公示日の翌日から日本国内における投票日の6日前まで

 

②郵便投票

 期間:

公示日の翌日から日本時間での選挙期間終了までに

登録されている市区町村の選挙管理委員会に到着する必要がある。

 

2. 在外選挙人名簿登録のための条件

 

在外選挙人証をゲットするには、

まず、現地の在外公館で在外選挙人名簿登録をする必要があります。

 

1)満18歳以上の日本国民であること
2)3か月以上在外公館の管轄区域内に継続居住していること

3)在外選挙人名簿に未登録であること

条件となっています。

 

 

3. 在外投票のそり立つ壁

 

在外選挙について調べていて、

有権者が在外投票するにあたっていくつかの

壁があるのではないかと感じました。

 

 

情報の壁

 

実は、在外選挙は国内にいる時から

始まっているんです。

 

!!!!!!!!!!!

 

これから長期留学にいく18歳以上の人々、

全ての海外に住む日本人の方

出国前に知っていて頂きたい情報

第1位だと思います。

 

1.出国前
転出届を自治体に提出する

 

このプロセスを知っていて

事前に国内で転出届を出しておかないと

選挙の前になって思い立っても、

投票不可能なのです。

まさに今回私がやってしまったような

結果に終わってしまいます。

私の他にも、同じようにこの情報を知らずに

出国して投票ができなかったという人も

ちらほら聞きます。。。

 

出国前はバタバタしてなかなか

いろんなことに気が回らないとも

多いと思うのですが、

 

是非ご出国前に、

ご自身が住まれている自治体に

在外選挙について

問い合わせてみて下さい。

 

 

距離的な壁

 

私事なのですが、

私が現在住んでいる地域である

フィリピンのカミギン島から

一番近い在外公館はダバオ領事館となり、

車で約10時間かかる場所にあります (!!w)

 

これは私だけの例ではなく、

留学や海外駐在をしている方の全てが

管轄の在外公館の近くに住んでいる訳ではないということが言えるのではないかと思いました。

 

これは日本の田舎地域での選挙についても

言われることかもしれないですね。

 

 

郵便の壁

 

○在外投票

○郵便投票 で選べるのが便利な在外選挙

 

在外公館から離れたところに住んでいる

そういった人たちのための

郵便投票だと思います。

 

 

しかし。。。

 

果たして、

郵便をどれだけ信用できるものなのか。

 

特に途上国の郵便

投票用紙を託すのって、正直かなり怖い

せっかく在外選挙人証が届いて

投票用紙を送ったのに、日本に届かなかった

みたいなことが起きてもおかしくはないと

思ったのでした。

(日本から海外で荷物を送って3ヶ月間行方不明になった経験2回あり)

 

 

時間の壁

 

在外選挙人証を手に入れるのに

最短約5ヶ月かかります。

 

3ヶ月:

在外公館は、登録者が3ヶ月継続して

その地域に居住しているか確認を取る必要がある

2-3ヶ月:

3ヶ月間居住している確認が取れた後、

日本の選挙管理委員会から在外選挙人証が送られてくるまでにかかる時間

 

半年や1年程度の短い海外滞在で、

この時間のかかるプロセスを

踏まなければ投票できないと思うと

なんだか悲しい気持ちになる気もしました。

 

 

4. 終わりに

 

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自分自身が事前のリサーチ不足で

今回選挙で投票できなかったことをきっかけに

在外選挙について調べてみました。

 

調べていて強く思ったのは、

 

在外選挙のプロセスについて、

  もっと情報が発信されるべき

 

*現在の日本の在外選挙には、

投票者にとっていくつもの壁があり、

手順が複雑且つ時間もかかる

 

ということ。

 

日本の在外選挙の制度について、

改善を求めてる留学生や海外駐在員の声はあるのに、何如せんその全体数が少ないからか、

変革がずるずる遅れているような気がします。

 

世界各地で活躍する日本人のためにも、

もう少し、在外選挙の手続きが

簡素化されればなぁと思います。

 

そう思っていたところ、

なんと!

 

その打開策として、

ネット投票が候補として

3年後の参院選から導入されることが

検討されているみたいです!! 

 

ただ、システムの安定性、成りすましなど、

オンラインならではの懸念点も多いようですが

ネット投票 なぜできない | 特集記事 | NHK政治マガジン

 

 

在外選挙で実験的に、

インターネット投票を導入しようという声は、

河野外務大臣らによって

2017年にも上がっていたようです。

 

もしこれが実現すれば、

また日本全国規模のネット投票の実現にも

一歩近づきそうですよね😊

これからの在外選挙の動き、要チェックです!

 

それではまた。

最後まで

読んでくださりありがとうございました!Salamat Kaayo!